7と1/2階でシャングリラ

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俺のハロプロ楽曲大賞'17

来年の20周年を目前に、ハロー!プロジェクト混迷の時代を迎える。絶対的存在であった℃-uteが解散し、精神的支柱であった嗣永桃子が引退。16人目のハロプロキッズであり、48人のリーダーである和田彩花は仏と化した。果たして51人を極楽浄土させることが出来るのか。嵐のように変革の起きた怒涛の1年、ハロプロではつんく♂をはじめ、児玉雨子や星部ショウなど様々な作家が名曲を紡いできた。ということで、本家「ハロプロ楽曲大賞」をベースに2016年12月1日〜2017年11月30日リリースされたハロプロ及びハロプロ関連の楽曲のベスト15を私の独断と偏見で選出し、ランキング付けした。

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※アイドル楽曲に関しては別枠にてレビュー。

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第15位 アンジュルム「愛さえあればなんにもいらない」

川村文乃船木結加入前のアンジュルム、23枚目のシングル。作詞はイイジマケン、作曲は炭竃智弘。イントロはエルガー「威風堂々」。カノンやワルツなどのクラシックの要素を盛り込んだ重厚感のあるエッジのきいたトラックに乗せ、前に進む勇気を力強く歌う。それは先行き不透明なハロプロのリーダーとなった和田彩花の決意のようにも聴こえる。

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第14位 モーニング娘。'17「若いんだし!」

森戸知沙希加入後、モーニング娘。'17の初のシングル。作詞作曲はつんく♂。この楽曲を最後に女優の道へ進む工藤遥の卒業ソング。メンバーと心がつながっていて、同じ夢を目指している。爽やかなトロピカルハウスに、18歳という若さで娘。を卒業する工藤へのつんく♂からのエールが込められている。フューチャーベースも盛り込まれ、旬なサウンドに唸らされた。

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第13位 こぶしファクトリー「シャララ!やれるはずさ」

こぶしファクトリー、4枚目のシングル。作詞作曲は星部ショウ。ライブでも盛り上がる、小気味よいバンドサウンドが心地よい青春パンク。藤井梨央の卒業を控え、辛い道のりを共に手を組んできた仲間を送り出す、こぶしらしいポジティブな曲だったはずが、藤井、そして小川麗奈田口夏実の契約解除と災難が続き、歌詞の「タイムリミット」が自らを示すことに。再起かトドメか。こぶしの明日はどっちだ。

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第12位 ℃-ute「ファイナルスコール」

今年6月に解散した℃-uteのラストシングル。作詞作曲は湘南乃風SHOCK EYE。ストリングスを利かせた、アップテンポで壮大なロックチューン。スコールは突然やってくるが、去った後は晴天が広がっている。℃-uteが歩んできた苦難の道のりと、その逆境を跳ね除けてきた12年間、そしてファンであるTeam°C-uteとの絆が歌われている。ダンスには、「Danceでバコーン!」「まっさらブルージーンズ」などの振付が盛り込まれている。

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第11位 カントリー・ガールズ「VIVA!!薔薇色の人生」

嗣永桃子、アイドル15周年アルバム「♡ありがとう おとももち♡」に収録された、カントリー・ガールズの楽曲。作詞は児玉雨子、作曲は加藤裕介。カンガらしい多幸感溢れる可愛いポップスで、ライブの定番曲。船木梁川のアルプス一万尺にも注目。カンガはメンバー4人が他のグループと兼任となり、グループが新体制となる。しかし「困難 荒波 大歓迎」。ももちイズムを引き継ぎ、さらに輝きを増すに違いない。

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第10位 Juice=Juice「Fiesta! Fiesta!」

段原瑠々梁川奈々美が加入し7人体制となったJuice=Juice、配信シングル。作詞作曲は 井筒日美、作曲はエリック・フクサキ。トランペットが鳴り響くイントロからガツンと来る、ラテン調の情熱的なナンバー。メンバーの大人な魅力が炸裂。エリックのスペイン語ラップがここぞとばかりに入っていて、「つんく♂がバックでうるさい曲は良曲の法則」を踏襲。佳林ちゃん、可愛い。

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第9位 PINK CRES.「fun fun fun」

Berryz工房夏焼雅を中心に結成されたPINK CRES.、1stアルバム「crescendo」収録曲。作詞はMEROA、作曲はCarlos K.とMEROA。ホーンセクションが際立つガーリーなポップチューン。少し舌足らずな小林のラップが最高。メイクやファッションに熱中する裏に、自らのコンプレックスが見え隠れする歌詞は、メンバーへのアンケートが元となっている。このような楽曲は既存のハロプロにはあまり見られなかった路線。現場は、ベリヲタとインスタ女子が混在しているらしい。

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第8位 カントリー・ガールズ「ピーナッツバタージェリーラブ」

嗣永桃子にとってラストとなったカントリー・ガールズの5枚目シングル曲。作詞はエリック・フクサキ三浦徳子、作曲はエリック・フクサキ。ピーナッツバターとジェリーの相性の良さを恋愛に例えた、カンガらしい可愛さみなぎるスウィートなポップチューン。この多幸感溢れる世界観は、15年間アイドルを貫いてきた嗣永と5人のメンバーの努力と才能の賜物だろう。この曲を最後に嗣永は引退し、カンガは解体した。

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第7位 ℃-ute「The Curtain Rises」

℃-uteのラストシングル。作詞作曲はつんく♂、RapアレンジはU.M.E.D.Y.。上質なサウンドで構築されたスピーディーでハードな四つ打ち曲で、メンバーの魅力がフルに活かされている。12年間アイドル界の最前線を走り続けてきた5人の少女たちは、その活動に幕を下ろし、それぞれの道を歩みだした。いや、これが彼女たちにとっての本当の幕開けである。 この曲はそんな彼女たちに向けたつんく♂からの真摯なエールなのだ。

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第6位 吉川友「さよなら、スタンダード」

ハロプロエッグ出身の「きっか」のニックネームで知られる吉川友、11枚目のシングル。作詞作曲は大森靖子。アレンジはサクライケンタで、大森との組み合わせは前作「歯をくいしばれっっ!」に続いて。サクライの複雑ながら耳障りのいいアレンジが冴え渡るロックチューン。優等生だが平凡で特徴の無い自分の殻を破ろうとする歌詞を、吉川はケレン味たっぷりに歌い上げる。特にサビの高音ボイスはまるで叫びのよう。

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第5位 モーニング娘。'17「ジェラシー ジェラシー」

モーニング娘。加賀楓横山玲奈が加入した最初のシングル曲。作詞作曲はつんく♂、RapアレンジはU.M.E.D.Y.。人間なんて所詮誰しも承認欲求の塊。そんなネガティブな気持ちを、つんく♂は「人間がここまで文化、科学を発展させてきた理由の一つ」とポジティブに捉える。ストリングスのイントロからのホーンセクション、スクラッチと一気に心を掴む。欲を言えば、メンバーの吐息が欲しかったところ。

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第4位 つばきファクトリー「初恋サンライズ

つばきファクトリー、1stシングル。作詞は井筒日美、作曲は山田祐輔。初恋の止まらないパッションを描いた、ハロプロ王道の疾走感溢れる打ち込み曲。ドラマティックな展開に誰もが必ず心を掴まれる。つばきファクトリーの路線を決定づけた。ライブ前のサンライズジャンプも話題に。サビ前のブレイクで、息を切らしながら「本当は…私のすべてを見せたいの」とセリフを言う浅倉樹々から目が離せない。

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第3位 道重さゆみ「再生~わたしはここにいるわ~」

2年4カ月ぶりに活動を再開した道重さゆみ、ライブパフォーマンス「SAYUMINGLANDOLL~再生~」で披露した楽曲で、サウンドトラックに収録。作詞は児玉雨子、作曲は大久保薫モーニング娘。リーダー期を踏襲したEDMに、オートチューンされたさゆの歌声が乗り、さらに幻想的かつさらに攻撃的な仕上がりに。ついにさゆが帰ってきた。美しさに磨きがかかったさゆがステージに登場した瞬間、涙が止まらなかったファンも多かったはず。

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第2位 つばきファクトリー「笑って」

つばきファクトリー、2ndシングル。作詞作曲はモーニング娘。'16「泡沫サタデーナイト!」を手掛けた「赤い公園」の津野米咲。ファンキーでグルーヴィーなディスコファンク。いい子でいることに疲れた優等生が自らの殻を破る様子を、鉄道の折り返しとして描かれている。個性的なハロプロメンバーの中で、真面目で物静かな印象の強いつばきファクトリー。「笑って」と問いかけている相手はメンバー自身なのかもしれない。

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第1位 モーニング娘。'17「邪魔しないで Here We Go!」

「若いんだし!」同様、モーニング娘。'17の64枚目のシングル。作詞作曲はつんく♂。音数を絞り、複雑に抜き差しされ、一つ一つのメロディーがメンバーと絡み合う官能的な一曲。卒業する工藤遥が「邪魔しないで Here We Go!」と歌った後、佐藤優樹が一人歩きだす。裏拍で入っていたのが表拍になり、ラスサビは一気に華やかになる。そう、この曲は工藤遥の卒業ソングであり、佐藤優樹の決別の歌なのだ。

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