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俺のハロプロ楽曲大賞'18

ハロー!プロジェクト誕生20周年。現役メンバー総勢55人が集結したシングルや、モーニング娘。OGメンバーと現役メンバーがコラボしたミニアルバムのリリース。後藤真希加護亜依市井紗耶香ハロコンに復帰するなど、話題に事欠かない1年だった。蒼井優アンジュルムを推し、テレビの露出が増えたのも記憶に新しい。そんなハロプロを支えてきたのは楽曲。つんく♂を筆頭に、児玉雨子や星部ショウなどの作家陣が個性的で聴き応えのある楽曲を世に放ってきた。ということで、本家「ハロプロ楽曲大賞」をベースに2017年12月1日〜2018年11月30日リリースされたハロプロ及びハロプロ関連の楽曲のベスト15を私の独断と偏見で選出し、ランキング付けした。 

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 ※アイドル楽曲に関しては別枠にてレビュー。

anztolchock.hatenablog.com

第15位 つばきファクトリー「春恋歌」

昨年末、「日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞したつばきファクトリー、3rdシングル。作詞は大森祥子、作曲は元センチメンタル・バス鈴木秋則。春を迎え、新たな旅立ちの期待と不安を歌った、上品で華やかなポップソング。「~ます」と終わる歌詞は、キャンディーズ春一番」をオマージュか。優等生的でいまいち物足りなかったつばきの、王道アイドルとしての成長が伺える。

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第14位 こぶしファクトリー「きっと私は」

こぶしファクトリー、6枚目のシングル。作詞作曲はつんく♂、RapアレンジはU.M.E.D.Y.。レゲエやラップも盛り込まれた、力強く爽やかなアンセム感のある一曲。周りが大人になっていく微妙な心情をポジティブに捉えた歌詞は、言うまでもなく昨年メンバーが3人が去ったこぶしへのつんく♂からのエールだ。長年ハロプロ楽曲に尽力し、昨年12月に46歳の若さで逝去したU.M.E.D.Y.の遺作でもある。

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第13位 Juice=Juice「禁断少女」

稲場愛香が新たに加入したJuice=Juice、2ndアルバム「Juice=Juice#2 -¡Una más!-」収録曲。作詞作曲は大橋莉子。君に恋い焦がれる女性の心情を描いた、80年代シティポップ。タイトルは禁断症状の語呂合わせで、「恋愛のカルテ」「予期せぬ119コール」など、全編にわたり病気ネタが盛り込まれた。落ちサビの宮本佳林御大が最高。新メンバーを含め、全員ポテンシャルの高いJuice=Juiceだからこそ体現出来た一曲。

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第12位 チャオ ベッラ チンクエッティ「何度も 何度も...」

今年8月、活動に終止符を打ったチャオ ベッラ チンクエッティ、1stデジタルシングル。作詞作曲は夢野氏郷で、新堂敦士の変名か。決して順調とは言えなかった道のりの中、何度も何度も壁にぶち当たり、何度も何度も乗り越えてきた4人の熱い思いが込められた。12年間の集大成にふさわしい疾走感溢れるロックナンバー。 絞り出すような魂の叫びが胸を打つ。最後にいい曲が提供されて本当に良かった。

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第11位 鈴木愛理「DISTANCE」

℃-uteの”15年目の新人”鈴木愛理、1stアルバム「Do me a favor」リード曲。作詞は今井了介、作曲は今井了介Tasuku Maeda。疾走感溢れるパワフルなダンスナンバー。追い続ける憧れの人へ距離感を歌っているが、その人は明示されていないものの、今年9月に引退した安室奈美恵を意識しているように感じる。楽曲プロデュースに安室奈美恵「HERO」を手掛けた今井を起用したことでも明らかだ。

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第10位 カントリー・ガールズ「待てないアフターファイブ」

梁川奈々美が来年3月をもって卒業することを発表したカントリー・ガールズ、配信限定シングル。作詞は児玉雨子、作曲は石井健太郎。オシャレでキュートなジャズ調のフレンチポップス。間奏にはビブラフォンも登場し、ピチカート・ファイヴなどいわゆる渋谷系を彷彿とさせる。いい加減な性格の恋人に待たされてばかりの女性の心情を、情景豊かに描いている。カントリー新境地ながら、ピッタリの一曲。

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第9位 つばきファクトリー「今夜だけ浮かれたかった」

つばきファクトリー、4枚目のシングル。作詞は児玉雨子、作曲は俺たちの中島卓偉。マイナー調のアッパーなエレクトロチューン。「浴衣を着なかった理由」「星空を見なくて済んだ」と、想いを寄せる男性と一線を越える覚悟を持って花火大会に向かったが、叶えられなかった女性のストーリー。メンバーの等身大を描きながらも未だかつてない程、艶っぽい内容となった。

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第8位 吉川友DISTORTION

ハロプロエッグ出身の”わがままBODY”吉川友、12枚目のシングル。作詞は理姫、作曲は奥脇達也とアカシックのメンバーが手掛けた。DISTORTIONとはねじれ、歪み。男女間の感情のねじれを、文学的かつ叙情的に表現。歪んだギターが鳴り響く、哀愁漂う歌謡曲調のロックを、絞り出すような声でエモーショナルに歌い上げた。26歳のきっかだからこそ、歌に説得力がある。

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第7位 Juice=Juice「素直に甘えて」

「禁断少女」同様、Juice=Juice、2ndアルバム「Juice=Juice#2 -¡Una más!-」収録曲。作詞はNOBE、作曲は星部ショウ。「ロマンスの途中」の鈴木俊介がアレンジを手掛けた、「ルパン三世」を彷彿とさせるハードボイルドなボサノバ。欲を言えば、こういうブリブリのトラックと宮本佳林御大の甘ったるいアイドル歌唱のアンバランスさが、かつてのJuice=Juiceの魅力だったわけで、もう少し歌割りを増やしてほしい。

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第6位 モーニング娘。'18「自由な国だから」

飯窪春菜にとってラストシングルとなるモーニング娘。'18、66枚目のシングル。作詞作曲はつんく♂。ビートの効いたゴリゴリのEDMサウンドで、歌詞は束縛からの解放を切望する内容。音楽面においても、サビの繰り返しの頭の音が前につんのめたり、転調を二度繰り返したり、自由を求めて孤軍奮闘している様が描かれているが、アウトロはイントロと同じキーに戻り、自由になれていないことを示唆。

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第5位 アンジュルム「君だけじゃないさ...friends(2018アコースティックVer.)」 

アンジュルム、24枚目のシングル曲。作詞作曲は星部ショウ。Blu-ray/DVDシングルとして発売された同曲をアレンジを一新し再録。アンビエントな雰囲気でユニゾンが美しい前作に対し、今作はアコギがメインのシンプルなアレンジに。和田彩花からメンバーが一人ずつ歌い繋ぎ、ラストに全員が集結する作りとなっている。それはまさに来年春ツアーをもってグループを卒業する和田からメンバーへの魂の継承だ。

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第4位 鈴木愛理「Good Night」

「DISTANCE」と同様、鈴木愛理、1stアルバム「Do me a favor」収録曲。作詞はNaNa★MUSiC、作曲はApinkやTWICEなどを手掛けるK-POP切ってのヒットメーカーDUBLEKICK、Glory Face、The Channels。ジャジーな鍵盤に合わせた鈴木のハイトーンから始まり、ブラスの利いたゴージャスでダンサブルなエレクトロスウィングへと展開。新たな一歩を踏み出した鈴木が、夢の中で明日への希望を高らかに歌う姿に感銘。

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第3位 アンジュルム「46億年LOVE」 

アンジュルム、25枚目のシングル。作詞は児玉雨子、作曲はSMAPのヒットソングを手掛けてきた林田健司。高揚感が堪らないファンキーでダンサブルなディスコチューン。地球誕生史など宇宙規模のマクロなセカイと、彼氏への不満といった個人的なミクロなセカイが同一平面上で語られており、雨子は間違いなくつんく♂イズムを受け継いでいる。俺たちと和田の10年間を「結局はラブでしょ」という言葉がすべてを集約。

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第2位 アンジュルム「Uraha=Lover」

「君だけじゃないさ...friends(2018アコースティックVer.)」 同様、アンジュルム、24枚目のシングル曲。作詞作曲は山崎あおい。愛の終わりが決定的となった男女。女性は「大嫌い」と切り出し、男性は「大好き」と責任逃れをする。Future Bassを基調としたトロピカルなトラックに、ハードなギター、ダブステップの要素、モールス信号のような電子音などが盛り込まれ、ややトゥーマッチなアレンジが、まるで2人の想い出が駆け巡る走馬灯のよう。力強く孤独な女性は、やはり和田と重なる。

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第1位 道重さゆみ「EIGAをみてよ」

”職業:可愛い”道重さゆみ、作詞作曲は大森靖子。ライブパフォーマンス「SAYUMINGLANDOLL~宿命~」で披露した楽曲で、サウンドトラックに収録。映画ではなく自分を見る男の子に毒づく、EDM調のエレクトロスウィング。落ちサビで「可愛いって言えよ」と見得を切るさゆ、尊い。実はこの曲のサビ、楽曲提供した大森が今年リリースしたアルバム「クソカワPARTY」収録「ラストダンス」と酷似。ヲタクが推しとシンクロし、「私の人生に触ってよ」と吐露させる。ヤバみがエグい。

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